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神戸南京町(中華街) 悦記飯店 刀削麺500円



更新休止期の青春の思い出②

夏。
おお!それは、照りつける日差しの強さに反比例するが如く、人々の心を冬のような寂しさがよぎる季節。
私はなぜここにいるの?
私の居場所は本当にここなの?
わからない、そして心が叫ぶ、どこか、ここではないどこかへ!! …あせる


というわけで♪
2012年夏のある日。
昼から瑠璃子はふと思いついて、その晩の「ムーンライトながら」の指定席券をゲット。
「ながら」の指定席券をとるのは巷間なかなか至難の業とされてますが、当日の切符は案外とれるもの。要はどたキャン切符が出回るからですが、それをどう確保するかの秘術は以前の記事をご参照くださいませ(→「ながら情報」

さて、切符はとったが行くアテがない。
どうしましょう。
しかし季節は夏、野宿の身となろうとも路傍の骸にはなりますまい。
見切り発車で一路西へ。


翌日、着いたのは神戸三宮。
ここは思い出の港町。何度ジャンボフェリーで高松へ渡ったことか。
船内で流れるジャンボフェリーのテーマ曲は最高にキュート。
みなさんも是非ジャンボフェリーに乗って、テーマ曲「二人を結ぶジャンボフェリー」を体験してみてください。


さて。三宮は中華街の町でもあります。
南京町の中華街に足を運んでみる。

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オシャレな街並みです。
ちょうど昼時、何を食べようかしらん。
もちろん刀削麺一択。
しかし刀削麺の看板が一向に見つからない。
軒を並べる食堂の呼び込みのお兄さんに聞いてみた。

「このあたりに刀削麺を食べさせてくれるお店はないでしょうか…昨日から一杯の刀削麺も食べておらず、もう気を失いそうなのです…」
「トウショウメン?」
「おや、ご存じない!?小麦の塊をこうやって、包丁をこうして、鍋にこうやって削り投げる例のアレです」
と説明してもピンとこない様子。
「関東では流行しているが、関西ではさして注目されていないのだろうか…」

それでも往生際悪く呼び込みのお兄さんやお姉さんを梯子していると、ようやく一人の小姐が理解してくれた。
「ああ、刀削麺?たしか一軒だけあったような気がするけれど、営業しているかどうかは未知数ねえ…」

結論から言えば、そのお姉さんのおかげで瑠璃子は刀削麺にありつけたのだけれど、南京町では刀削麺は全くと言っていいほどブーム化していないようでありました。

唯一たどり着いたお店が「悦記飯店」。
基本的には肉まんやエビの揚げ団子を店頭販売する屋台風の営業形態ですが、飲食スペースも付属しており、刀削麺はその店内で食べることができます。
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刀削麺のバリエーションは1つのみ。
「刀削麺500円」
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南京町でここまで刀削麺が冷遇されているのを見ると、東京でのブームがむしろ夏の悪夢だったのではないかと思えてくる。

程なくしていかにも中国の庶民食堂的なこじんまりとしたお椀で刀削麺が登場。
※冒頭写真再掲
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うむ、味も実に中国。
大陸のいたるところにみられる「蘭州拉麺」に少し醤油を垂らしたような薄口のスープ。
そうねえ、マーラー刀削麺だの担々刀削麺だのと日頃から驕った口には淡泊すぎる味だったけれど、多分これこそが「本場の味」(の一つ)なんでしょうね。
インドの庶民がマトンカレーだのチキンカレーを早々食べることがないように。


さて、以後は余談ながら。
南京町で腹をつくって、またしても行先に迷う。
とりあえず新幹線新神戸駅に至り、西へ針路をとるも、今宵の宿は広島か博多か、いまだ決まらぬ瑠璃子の胸の内。
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結果からいえばその日の宿は、本人も驚く日本海洋上の船底だったのだけれど、それはまた別の話。