実に上品でしみじみ美味しい韓国料理に出会いました。
市ヶ谷の麹町郵便局裏にある「제일」 。ユッケジャンスープ850円也。
まったく瑠璃子ときたら。
中華料理の波が来れば中華ばかり漁るし、和食の波が来れば愛らしいおちょぼ口に豆腐ばかり運んだりするんだから我ながら単純。
この日昼食を食べに町へ出たところ、
「ピカピカ!!」
と韓国の稲妻が瑠璃子を射抜きました。
理由もなにもあったものではありません。
「キムチ・・・ユッケ・・・」と亡者の如くに町をさ迷い歩きましたらば!
靖国通りに面した麹町郵便局。その裏手のビル2階に韓国料理屋さんを発見。
お初にお目にかかります。
ほほう、850円。
市ヶ谷にしてはまあ標準的な価格だから、不味かったってあきらめもつくでしょう。
じゃあいっちょ行ってみますか!と階段を上りましたらば、
どうしてこれが非常に上品なたたずまい。
ファミリーレストラン的な小奇麗さはしばしば失望を導きますが、このお店の綺麗さには哲学を感じます。
これは案外ビンゴかもしれん。
瑠璃子の鼻息が荒くなります。
さて、何を頼みましょうか。
気になるものがいくつかありますが、ここは基本を押さえておくことにしましょう。
「ユッケジャンスープを」
「かしこまりました」
と、そんなお辞儀をしそうな丁寧な紳士が給仕をしてくれます。
ふと目を壁にやると、「なるほど・・・」。
このお店に漂う心地よい清らかさの理由が分かった気がします。
掲げられていたのはハングルの聖書の一節。
短絡的に結論付けることは出来ませんが、このお店の安らかな雰囲気はきっと信仰に裏付けられているのだなあと。
さて、ユッケジャンスープが来ましたよ!
とろんとした濃厚なスープに仕上がっています。
まるでカレーのようなどっしりとした濃度。
一口すすってみましょう・・・
「ビンゴ!!」
ユッケジャンらしい独特の味が全身に喜びをもたらします。
たっぷりな具が実に美味しい。これは心づくしの逸品だとどんな素人にもわかる妙技が凝らされています。
韓国ならではの雑穀米がスープによく合っています。
合間合間に箸でつまむカクテギも程よい漬かり具合でシャキシャキいい音。
大大大満足でお店を出ました。
いやあ、料理からお店の雰囲気から店員さんから、何一つとして残念な部分がない、よい昼食でした。
ちなみにチェイルって・・・「第一」?詳しい人、教えてください。
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