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先日新幹線に乗る機会がございまして。
楽しみは車窓を眺めつつのビールとお弁当。「牛たん弁当」を買っていざ出発進行!!

 
 



 中国に行くたびに思い出す話。
いつどこで読んだのだったか、
「中国には弁当文化なんてないのさ。少なくとも昼ご飯に冷めたご飯を食べるなんざ東夷の蛮習だね!」
たしかジャッキー・チェンのインタビューだったような。
「どんな僻地でのロケだって、お昼ご飯はホカホカさ。専属コックを撮影隊に同行させるからね!」


それ以来中国で長距離移動をするたびに、鉄道駅や高速バスターミナルの売店を覗くのですが、たしかにお弁当って売られていない。
出来たてホカホカの肉まんの屋台なんかはそこら中にあるものの、ご飯とおかずをセットにした「冷えても美味しい!」お弁当って見ない。


その点台湾はやはり日本の文化が色濃く残ってしまっている様子。
台湾新幹線に乗った時に駅弁が売られているのを見て驚いたことがありました。
「ここはどこ!?中華の地じゃないんかい!!??」
ま、最近は台湾も韓国も中国もコンビニエンスストアでいくらでも冷たいおにぎりを売っていますがね・・・。

※参考画像。台湾高速鉄道台中駅にて購入の「台鉄弁当」
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 で、何の話だよと皆さんが読むのをやめないうちに本題へ(よ、読むのやめてないよね?やめないでよね!)。


東京駅で買った「牛たん弁当」が結構美味しかった。
鳥そぼろ弁当と迷って、ついつい豪華な「牛たん弁当」を買ってしまった瑠璃子。 
1050円。高い。駅弁、高級指向ですね。
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東海道新幹線がゆっくりと東京駅の構内を発車するやさっそく開封。
そしてご飯の上に牛タンが敷き詰められた姿を見たとき、・・・
「し、しまったぁ~!!」
二年前の夏、震災後の東北に出かける用事があった際に、せめて大枚を東北の地に落としていこうと清水の舞台から飛び降りる気持ちで仙台の牛タン弁当を買ったことがありました。
「紐を引っ張ると加熱剤に着火してホカホカの牛タン弁当が食べられるのよん♪」がウリの牛タン弁当だったのですが、これが少々言いにくいことに「あれ~?こんなもん?」 程度のお味だったのです。
加熱の仕組みに凝っている分、肉は幾分手間暇を惜しみました、という印象で、それ以来牛タンの弁当は敬遠しようと思っていたのに時の流れは残酷です。瑠璃子から大切な教訓を奪い去ってしまいました。

「ああ、鳥そぼろにすればよかった・・・」
ところが一口食べるとこれが旨い。
お肉はちゃんと牛タンの味がするし、塩加減もちょうどいい。
見た目がかすかに黄色いご飯は生姜と醤油の香りがほんのり付いて、牛タンのアブラと相性バッチグー!
麦ごはんでないのが残念ですが。
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「ああ、米、美味しい!・・・瑠璃子って、つくづく日本人」
そう、ようやくここで伏線が回収されるのです。
日本のお弁当は、「冷めても美味しい」 を目指して進歩してきたものと言えましょう。
単に冷たいご飯に舌が慣れきってしまっただけともいえるでしょうが、ここではそうした総体が日本の食文化の一分野であると言い切ってしまいましょう。

中国はあったか昼食文化。
日本はひんやり昼食文化。

牛タンを牛タン屋で食べるならば、そりゃ焼き立てアツアツが至高。
しかし牛タンのお弁当となると話は別。
お弁当を温めても出来たての味に及ばないのであれば、「冷えても美味しい」を目指すのが日本人お得意の詭弁的文明開化なのではないか、と瑠璃子は冷たい「牛たん弁当」を頬張りながら思ったのでした。


いやはや、冷たい「牛たん弁当」、美味しゅうございました。
ただ一つ難点を申し上げれば、駅弁に丸い箸をつけるのは想像力の欠如!
車体が揺れるたびに箸がコロコロ転がりそうになっておちおちビールも飲めない有様でした。

御馳走様。
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