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臭豆腐。その得も言われぬ味わい・・・。
紹興の町で初めて口にしてから長い時が経ちました。


ある時、新宿の中華食材屋でレトルト臭豆腐を発見。
臭豆腐遍歴のプレイバックとともにレトルト臭豆腐をレヴュー!






新宿の中華食材屋で買った「祖名臭豆腐」。麻辣味。
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包装を破ると中からレトルトパックが。さてその中身とお味は・・・?
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と、その前にまずは思い出話を。


初めて臭豆腐を食べたのは紹興の魯迅生家の近くでした。
辺りに漂う動物園の檻のような獣の屎尿臭・・・。
「一体何かしら!?
臭いの発生源はそこらじゅうにありました。写真がぶれていますが。
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緑のカビが生えた鈍い真珠色の豆腐。強烈な臭気でんがな!
それを油でざっと揚げ、豆板醤たっぷりまたは甘辛のタレを掛けて齧ります。


食べてみると臭くありません。油って偉大!
サクッカリッとした揚げたての厚揚げという感じです。
「んんんまいっっ!!」
漂う屎尿臭に鼻腔奥を虐められながらの刺激的な軽食。
この時以来、臭豆腐は「ちょっと気になるあの子」になりました。
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嗅覚というのは恐ろしいもので、一度覚えた強烈な匂いは忘れられないもの。
次に出会ったのは北京の街中。不意に動物園の檻の臭気が・・・。
「臭豆腐だわ!!」
思わず屋台に駆け寄りました。
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王府井の裏通りで食べた北京の臭豆腐は、串刺しではなく紙コップ入り。
そのおかげでタレが緩めでたっぷり。オロシニンニクもこれでもかと掛けられています。
「ニンニクが激烈!!これもまた美味し!」
こうして臭豆腐フリークが誕生。


その後台湾へ行くにあたっては臭豆腐が目的の一つに。ところが。
台湾でも臭豆腐は大いに食されているようでしたが、揚げ臭豆腐ではなく、煮臭豆腐がメイン。
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これが瑠璃子の口にはあまり合わなかった・・・。
というより全般的に台湾の味は、淡泊というかパンチに欠けていてあまり好みでなかったというのが正直な感想です。


そんなわけで臭豆腐に恋々たる気持ちを抱えてレトルト実食。
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パックの中にはゴロンゴロンとビスコサイズの塊が4つ入っていました。
「ギャー!!猛烈に臭い!!!」
これは再会の喜びの言葉ではなく。

日本の大気の中で嗅ぐと、これは明らかに食品ではない・・・。
棚引く異臭と漂う違和感。
「こんなはずじゃなかった」瑠璃子の鼻も口も喉も脳も大混乱、そして気づきました。

十数億人のエネルギーが張りつめた、あの大陸の濃密な空気の中でこそ、臭豆腐は魅力ある食品として輝くのだと!
「飼い慣らされた日本の貧困な大気の中では、臭豆腐は悪目立ちをしてしまうのだわ!!・・・なんて可哀相な臭豆腐!!」

可哀相すぎて、お箸の先でちょびっと舐める以上には食べ進めることが出来ませんでした
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う~ん・・・。
中国のレトルト食品のクオリティがまだまだ低いのも大きな原因ですが。

以前北京で真空パックの北京ダックを食べてみたことがあります。
中国全土からやってきた中国人観光客がこぞって故郷へ土産に買っていました。
つられて購いホテルで試食。・・・本物とは似ても似つかぬ鶏肉のしょっぱい干物。
今回のレトルト臭豆腐のクオリティも北京ダックに似たものがあると思いました。


いやしかし何にせよこれだけは銘記すべし。

臭豆腐は中国の戸外で食べるに限る。
日本の屋内では致死量の悪臭となり得ます。