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故あって下高井戸から梅ヶ丘へ参る。
道中の安全を祈願。



古来多くの人々が荒波を乗り越え唐土に渡った。
そして先進技術や思想を持ち帰り、東海の小国に文明をもたらした。

そうだ、瑠璃子も松原の広大な平原を乗り越え、下高井戸に文明をもたらそう!
北沢警察署から「あのカメラ」を持ち帰り、科学水準を高からしめよう!


・・・「あのカメラ」?
どういうことかというと、こういうことです。


先日下高井戸の某食堂で食事。うっかりカメラを忘れてくる。

家についてから気づき、お店に電話をする。
「ああ、カメラの忘れ物ですね?ちゃんと交番に届けておきました♪」(゚∇゚ ;)エッ!?交番?

交番に赴く。
「ああ、カメラの忘れ物ですね?ちゃんと本署に移送しておきました♪」(゚ロ゚;)エェッ!?

 「本署」である北沢警察署に電話をする。
「ああ、カメラの忘れ物ですね?ちゃんと金庫に入れて忘れ物係は退社しました♪」Σ( ̄ロ ̄|||)


・゚・(ノД`;)・゚・
ああ、不思議だ・・・。
落とし主と犯人は必ず現場に戻るものだろうに、ほんの一二時間の間に、なぜ忘れ物は遠く遠くへと連れ去られてしまったのでしょう・・・。

まずお店が交番に持って行ったことが理解できない。
そして地域の交番がさっさと本署に移送したことが分からない。

お店の言い分。「ろくな管理もできませんし、大事なものを預かっておくわけには・・・」
交番の言い分。「ろくな管理もできませんし、大事なものを預かっておくわけには・・・」
・・・OK、落とした瑠璃子が一番悪い。
では北沢署さん、
「瑠璃子は日頃都心に通学しているので、北沢署なんて聞いたこともない文化果つる地よりは、いっそ警視庁桜田門まで移送してくれた方が取りに行きやすいんですけど」
「それは致しかねますねぇ」
・・・OK、たしかに、そのカメラが瑠璃子のものと確認できたわけではない以上、みだりに保管場所を移すわけにはいかないでしょうね。

「平日は学校があるので休みの日に取りに行きたいんですけど」
「忘れ物返還は平日のみですねぇ」
・・・OK、警察署員も人間である以上休養は必要だし、シフト制勤務を導入したって地域住民からは「土日勤務の時の署員、暇そうよね~」なんて悪態をつかれるんでしょうね。

なんていうかもう気分はすっかり

カフカ 『城』

忘れ物がちゃんとしかるべき場所に保管されているだけでもありがたくはあるのだけれど、やっぱりどうにも解せないのでした。


・・・ そんなこんなでとある二月の天高き朝。
一日平日を休んで、勇ましく北沢署へ仏典を求めに行く。
北沢署は小田急梅ヶ丘駅のすぐ近くらしい。ちんちん電車や小田急線を使うのもバカバカしいから、瑠璃子法師はバンビの脚で松原の山川跋渉を決意。
ひっそりと長安を去るその後姿は、ほっそりしなやか、まさに美少女特有の抱きしめたい肩だったと後の史家は語っております。


で、菅原神社。松原の住宅街の真ん中に、ずいぶんちゃんとしたお社が。
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菅原道真を慕う受験生たちの熱き声、声、声。
人の絵馬って読んじゃいけないものなんですかね?瑠璃子、好きでよく読むのですが。

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お守りや絵馬の販売所も立派に備わっています。


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ちょっとした池と小島まで築かれていました。


地域住民の皆さんが「散歩の途中で」「娘を幼稚園に送ってきた帰りに」といった様子で頻繁に出入りしています。古めかしい氏子(?)集合写真も飾ってありました。
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すがすがしい朝の空気に触れてちょっと元気が出てきました。
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青空に一直線に飛行機雲が伸びていきます。
いずれの国へ飛ぶ人たちか・・・一路平安!

四つ角の「石敢当」なんてものを見ながら、瑠璃子の旅はまだまだ続きます。
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武蔵野逍遥⑧ 旅の終わり